石井晃のKGファイターズコラム「スタンドから」
(14)競争はこれからだ
先週日曜日は、大阪学院大学とのJV戦。これで3週連続、この春では5戦目のJV戦である。これだけ試合が続くと、書く内容までが似たようなことになるのではという懸念もあったが、今年のチームは層が厚い。これまで出番に恵まれなかった2、3年生や新人が次々に出場して、それはそれで見応えのある試合となった。
層の厚さは、例えばRBの1年生を見れば分かる。6月末から7月初めまで続いた3戦の1試合目は鷺野(高等部)、2試合目は松岡弟(関大一)、3試合目は米田(箕面)を柱に据えて戦った。それぞれに高い能力を持った新人が実戦でどれだけのパフォーマンスを見せてくれるのか。それを見極めるために、交代要員として出場させるのではなく、その試合を任せる立場において登用したのである。それが見事に当たり、3人が3人とも期待に応える素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。
上級生も指をくわえて見ているだけではなかった。けがから回復途上の林(4年)、後藤(3年)は3試合とも彼らをフォローして余りある活躍だったし、しばらく故障で大事をとっていた2年生の成長株、雑賀も最後の試合に登場。出番は少なかったが、鮮やかなタッチダウンを奪った。
これに、今春の試合で急成長を見せた坪谷や望月、野々垣、それに大事をとって出場しなかった主将の松岡兄や尾嶋が戻ってくれば、末恐ろしいRB陣ができあがる。層が厚いというしかない。
WRも同様である。1軍メンバーの和田や小山は出場しなかったが、3年生以下の面々が競うように出場。3年生の押谷、岸本、森本、2年生の梅本、松下らが成長した姿を見せつけた。活躍が期待されていた2年生のロモンドも、最後にTDパスをキャッチし、拍手を浴びた。これにこの日は出場機会のなかったゴールデンルーキー、大園や木戸が出てくれば、これまた大変な競争になる。
QBのスターター争いも忙しい。春先は畑が不動のエースだったが、糟谷が故障から回復、順調に仕上がりつつある。この日先発してパスとランに非凡なところを見せた1年生の斉藤も、試合で経験を積むたびに成長している。
オフェンスラインの競争も激しい。とりわけ2年生の大型ラインが成長のまっただ中にある。友国、木村はすでに一軍の試合でも先発を務めているが、故障から回復した長森や上沢、それに田淵、油谷という巨漢コンビが並べば、2年生だけでも試合ができそうだ。出場経験豊富な4年生の谷山、浜本、小林、3年生の和田もうかうかしていられないだろう。ここも層の厚さが際立っている。
ディフェンスも多士済々。JV戦で目立った活躍をした選手の名前を挙げていくだけでも、紙数が尽きそうだ。1列目からいえば3年生の朝倉、岸。2年生の吉田はこの日、怪力を生かして2本のQBサックを決め、眠っていた素質が開花しつつある。同じ2年生中前もQBサックを決めた。1年生は岡部、梶原弟の高等部コンビが活躍、足立学園から来た国安、吉沢も、元気のよい動きを見せた。
2列目、3列目も成長株がどっさり。LBの鳥内兄は試合のたびに動きがよくなっているし、2年生の藤田も目につく動きをしている。1年生の小野(高等部)も使えるめどが立った。DBでは野球部から転身してきた3年生保宗、2年生鳥内弟が競うようにインターセプトを量産している。1年生では西山(箕面自由)、村岡(足立学園)のスポーツ推薦コンビに、高等部で活躍した市川、国吉、林の動きが目立つ。中でも村岡は、出場機会がほとんどなかったのに、その少ない機会を生かして3戦ともインターセプトを記録。アスリートとしての能力の高さを見せつけた。
こうした面々のほかにVの試合で実力を見せつけ、Jの試合には出ていないメンバーが何人もいるのだから、本当に層が厚くなったということだ。
けれども、ファンの立場ではなく監督やコーチになったつもりでメンバー表を眺めていると、まだまだ人材が足りないという気にもなってくる。正直いって、現段階で「不動のスタメン」といえるのは、攻守蹴あわせてせいぜい11人。残りはすべてこれからの競争である。
来週からの前期試験期間をはさみ、夏の合宿までにどれだけの準備ができるのか。合宿を越えて、秋のシーズンまでにどれほど成長できるのか。そして、シーズン中、試合経験を積んでいく中で、どれだけの上積みができるか。すべてはこれからの努力にかかかっている。ここで名前を挙げなかった選手を含め、JVの試合を戦ったメンバーがVの面々に追いつき追い越すことで、ファイターズの本当の力が見えてくるのである。暑さにめげず、存分に鍛えてほしい。
層の厚さは、例えばRBの1年生を見れば分かる。6月末から7月初めまで続いた3戦の1試合目は鷺野(高等部)、2試合目は松岡弟(関大一)、3試合目は米田(箕面)を柱に据えて戦った。それぞれに高い能力を持った新人が実戦でどれだけのパフォーマンスを見せてくれるのか。それを見極めるために、交代要員として出場させるのではなく、その試合を任せる立場において登用したのである。それが見事に当たり、3人が3人とも期待に応える素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。
上級生も指をくわえて見ているだけではなかった。けがから回復途上の林(4年)、後藤(3年)は3試合とも彼らをフォローして余りある活躍だったし、しばらく故障で大事をとっていた2年生の成長株、雑賀も最後の試合に登場。出番は少なかったが、鮮やかなタッチダウンを奪った。
これに、今春の試合で急成長を見せた坪谷や望月、野々垣、それに大事をとって出場しなかった主将の松岡兄や尾嶋が戻ってくれば、末恐ろしいRB陣ができあがる。層が厚いというしかない。
WRも同様である。1軍メンバーの和田や小山は出場しなかったが、3年生以下の面々が競うように出場。3年生の押谷、岸本、森本、2年生の梅本、松下らが成長した姿を見せつけた。活躍が期待されていた2年生のロモンドも、最後にTDパスをキャッチし、拍手を浴びた。これにこの日は出場機会のなかったゴールデンルーキー、大園や木戸が出てくれば、これまた大変な競争になる。
QBのスターター争いも忙しい。春先は畑が不動のエースだったが、糟谷が故障から回復、順調に仕上がりつつある。この日先発してパスとランに非凡なところを見せた1年生の斉藤も、試合で経験を積むたびに成長している。
オフェンスラインの競争も激しい。とりわけ2年生の大型ラインが成長のまっただ中にある。友国、木村はすでに一軍の試合でも先発を務めているが、故障から回復した長森や上沢、それに田淵、油谷という巨漢コンビが並べば、2年生だけでも試合ができそうだ。出場経験豊富な4年生の谷山、浜本、小林、3年生の和田もうかうかしていられないだろう。ここも層の厚さが際立っている。
ディフェンスも多士済々。JV戦で目立った活躍をした選手の名前を挙げていくだけでも、紙数が尽きそうだ。1列目からいえば3年生の朝倉、岸。2年生の吉田はこの日、怪力を生かして2本のQBサックを決め、眠っていた素質が開花しつつある。同じ2年生中前もQBサックを決めた。1年生は岡部、梶原弟の高等部コンビが活躍、足立学園から来た国安、吉沢も、元気のよい動きを見せた。
2列目、3列目も成長株がどっさり。LBの鳥内兄は試合のたびに動きがよくなっているし、2年生の藤田も目につく動きをしている。1年生の小野(高等部)も使えるめどが立った。DBでは野球部から転身してきた3年生保宗、2年生鳥内弟が競うようにインターセプトを量産している。1年生では西山(箕面自由)、村岡(足立学園)のスポーツ推薦コンビに、高等部で活躍した市川、国吉、林の動きが目立つ。中でも村岡は、出場機会がほとんどなかったのに、その少ない機会を生かして3戦ともインターセプトを記録。アスリートとしての能力の高さを見せつけた。
こうした面々のほかにVの試合で実力を見せつけ、Jの試合には出ていないメンバーが何人もいるのだから、本当に層が厚くなったということだ。
けれども、ファンの立場ではなく監督やコーチになったつもりでメンバー表を眺めていると、まだまだ人材が足りないという気にもなってくる。正直いって、現段階で「不動のスタメン」といえるのは、攻守蹴あわせてせいぜい11人。残りはすべてこれからの競争である。
来週からの前期試験期間をはさみ、夏の合宿までにどれだけの準備ができるのか。合宿を越えて、秋のシーズンまでにどれほど成長できるのか。そして、シーズン中、試合経験を積んでいく中で、どれだけの上積みができるか。すべてはこれからの努力にかかかっている。ここで名前を挙げなかった選手を含め、JVの試合を戦ったメンバーがVの面々に追いつき追い越すことで、ファイターズの本当の力が見えてくるのである。暑さにめげず、存分に鍛えてほしい。
この記事は外部ブログを参照しています。すべて見るには下のリンクをクリックしてください。
記事タイトル:(14)競争はこれからだ
(ブログタイトル:石井晃のKGファイターズコラム「スタンドから」)
アーカイブ
- 2024年12月(1)
- 2024年11月(3)
- 2024年10月(3)
- 2024年9月(3)
- 2024年6月(2)
- 2024年5月(3)
- 2024年4月(1)
- 2023年12月(3)
- 2023年11月(3)
- 2023年10月(4)
- 2023年9月(3)
- 2023年7月(1)
- 2023年6月(1)
- 2023年5月(3)
- 2023年4月(1)
- 2022年12月(2)
- 2022年11月(3)
- 2022年10月(3)
- 2022年9月(2)
- 2022年8月(1)
- 2022年7月(1)
- 2022年6月(2)
- 2022年5月(3)
- 2021年12月(3)
- 2021年11月(3)
- 2021年10月(4)
- 2021年1月(2)
- 2020年12月(3)
- 2020年11月(4)
- 2020年10月(4)
- 2020年9月(2)
- 2020年1月(3)
- 2019年12月(3)
- 2019年11月(3)
- 2019年10月(5)
- 2019年9月(4)
- 2019年8月(3)
- 2019年7月(2)
- 2019年6月(4)
- 2019年5月(4)
- 2019年4月(4)
- 2019年1月(1)
- 2018年12月(4)
- 2018年11月(4)
- 2018年10月(5)
- 2018年9月(3)
- 2018年8月(4)
- 2018年7月(2)
- 2018年6月(3)
- 2018年5月(4)
- 2018年4月(3)
- 2017年12月(3)
- 2017年11月(4)
- 2017年10月(3)
- 2017年9月(4)
- 2017年8月(4)
- 2017年7月(3)
- 2017年6月(4)
- 2017年5月(4)
- 2017年4月(4)
- 2017年1月(2)
- 2016年12月(4)
- 2016年11月(5)
- 2016年10月(3)
- 2016年9月(4)
- 2016年8月(4)
- 2016年7月(3)
- 2016年6月(2)
- 2016年5月(4)
- 2016年4月(4)
- 2015年12月(1)
- 2015年11月(4)
- 2015年10月(3)
- 2015年9月(5)
- 2015年8月(3)
- 2015年7月(5)
- 2015年6月(4)
- 2015年5月(2)
- 2015年4月(3)
- 2015年3月(3)
- 2015年1月(2)
- 2014年12月(4)
- 2014年11月(4)
- 2014年10月(4)
- 2014年9月(4)
- 2014年8月(4)
- 2014年7月(4)
- 2014年6月(4)
- 2014年5月(5)
- 2014年4月(4)
- 2014年1月(1)
- 2013年12月(5)
- 2013年11月(4)
- 2013年10月(5)
- 2013年9月(3)
- 2013年8月(3)
- 2013年7月(4)
- 2013年6月(4)
- 2013年5月(5)
- 2013年4月(4)
- 2013年1月(1)
- 2012年12月(4)
- 2012年11月(5)
- 2012年10月(4)
- 2012年9月(5)
- 2012年8月(4)
- 2012年7月(3)
- 2012年6月(3)
- 2012年5月(5)
- 2012年4月(4)
- 2012年1月(1)
- 2011年12月(5)
- 2011年11月(5)
- 2011年10月(4)
- 2011年9月(4)
- 2011年8月(3)
- 2011年7月(3)
- 2011年6月(4)
- 2011年5月(5)
- 2011年4月(4)
- 2010年12月(1)
- 2010年11月(4)
- 2010年10月(4)
- 2010年9月(4)
- 2010年8月(3)
- 2010年7月(2)
- 2010年6月(5)
- 2010年5月(3)
- 2010年4月(4)
- 2010年3月(1)
- 2009年11月(4)
- 2009年10月(4)
- 2009年9月(3)
- 2009年8月(4)
- 2009年7月(3)
- 2009年6月(4)
- 2009年5月(3)
- 2009年4月(4)
- 2009年3月(1)
- 2008年12月(1)
- 2008年11月(4)
- 2008年10月(3)
- 2008年9月(5)
- 2008年8月(2)
- 2008年4月(1)