石井晃のKGファイターズコラム「スタンドから」

(12)強豪相手に見事な勝利

投稿日時:2025/11/11(火) 08:43rss

 関西学生リーグの最終戦は、立命館大が相手。今季、リーグで戦ったすべてのチームに余裕で勝ち抜いてきた強豪である。先々週、ファイターズの試合が終わった後、関西大と戦っている姿を観戦したが、ファイターズが苦しんだ関大を相手に、悠々と戦い、大差で勝利した姿に「次戦はこのチームが相手。ファイターズも、難しい戦いを強いられるだろうな」と考えながら帰宅したことを覚えている。
 けれども、試合の朝。日課としている散歩の途中にひらめいた。「強いチームに勝ってこそファイターズ。これまでも、厄介な相手に勝つための作戦を練り、チームが一丸になって戦い、勝利への道を切り開いてきた。今季のチームもそういう強い気持ちで戦ってくれるに違いない」「あとは選手に託すのみ。僕は余計なことを考えず、しっかり応援しよう」。そう考えながら、試合会場の大阪・万博記念競技場に向かった。
 会場に到着。広い立派なグラウンドだが、小雨が降り続いている。傘の用意はしてきたが、それだけでは心もとない。ファイターズの応援席で販売されている簡易雨具を購入して頭からすっぽりとかぶり、万全の備えで席に着く。
 ファイターズのキックで試合開始。先攻の相手は手堅くラン攻撃に出るが、ファイターズDLの反応がよく、的確に対応するため、陣地は進まない。4プレーで攻守交代。しかし、ファイターズの攻撃も似たようなものだ。ランプレーを中心に陣地を進めようとするが、相手は一歩も譲らない。互いに守り合っているうちに前半が終わりかける。
 前半終了間際。センターラインを越えたあたりで攻撃権を手にしたファイターズが勝負に出た。QB星野太吾がWRリンスコットと百田に連続でパスを決め、FG圏内まで陣地を進める。そこからK大西が42ヤードFGを決め、3ー0で前半終了。
 これで緊張が解けたのか、3Qに入ると攻守ともに動きがよくなる。まずは攻撃陣。
 RB井上と永井が立て続けに走ってダウンを更新。QB星野太吾のラン、WRリンスコットへのパスなどで、あれよあれよという間に相手ゴールに迫る。残りは11ヤード。QB星野がパスと見せかけたドローで中央を駆け抜けてTD。10-0とリードを広げて勢いづく。
 攻撃が勢いに乗ると、守備陣も元気になる。DLの田中志門らが素早い動きで即座に攻撃権を取り戻すと、攻撃陣がそれに呼応する。2年生ながらエース級の活躍をしているRB永井が立て続けに走って36ヤードのTDランに結び付けた。大西のキックも決まって17ー0。
 点差は開いたが、相手の士気はくじけない。第3Qの後半、自陣24ヤード付近から始まった攻撃で陣地を進め、第4Qに入った最初のプレーでFGを決める。
 得点は17ー3。ファイターズがリードしているが、相手には底力がある。どうしても勢いを止めたい。ファイターズのラインが踏ん張ってRBやQBを走らせ、時間を消費しながら陣地を進める。仕上げは星野が走ってTD。キックも決まって24ー3。ファイターズが関西の覇者となった。
 ともに負けられない、と意識して戦ったこの試合。互いに収穫は多かったと思われるし、観戦している方も楽しかった。
 しかし、観客の数が一向に増えないのはどういうことだろう。
 大阪モノレールから阪急宝塚線に乗り換え、今津線に乗って帰宅するまでの間、一人で考え込んでいた。
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