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「負けに不思議の負けなし」

投稿日時:2010/10/11(月) 23:42

 表題は昨日の日曜日の練習の終わりのハドルで監督がおっしゃった言葉です。プロ野球の名将、野村克也氏の言葉として有名ですが、元は江戸時代中期の大名で剣術の達人、松浦静山の言葉です。
 正式には、「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」。勝つときにはよくわからないが何故か勝ってしまったという場合があるが、負けたときには必ず自身に負けの原因がある、という意味です。
 我々が目指しているのは不思議の勝ちではなく、勝つべくして勝つことです。次節の対戦校である京都大学に対して、勝つべくして勝つとはどういうことなのか、ということを過去の対戦成績も踏まえて私が思うことを書きたいと思います。
 溯ること6年前、2004年はFIGHTERSにとって「えげつない」シーズンでした。2001年にFIGHTERS創部初のライスボウル制覇を成し遂げた後、2002、2003年と立命館大学に敗北、2003年度は京大、関大にも黒星をつけられ関西リーグ4位という結果からスタートしました。リーグ戦の第5節、立命館大学との試合は下馬評を覆して30-28で3年ぶりに勝利。次の6節目で対戦する京大は5節を終えて、関学・立命との対決を残してすでに2勝3敗。おそらく関京戦で京大が勝つと予想した人は1人もいなかったのではないでしょうか。
 ところが、試合が始まると京大のLB近藤選手やRB池上選手の闘志あふれるプレーに対し、反則やファンブルなど自滅を繰り返すFIGHTERS。蓋を開けてみれば13-17で敗北。「負けに不思議の負けなし」。負けた理由がFIGHTERSのどこかにあったのでしょうが、客観的に見てそれは個人の能力ではなく、別のところにあったように思います。
 昨秋の関京戦は皆様の記憶に新しいのではないでしょうか。ラスト10数秒での大大大逆転劇のように評価されることがありますが、あの試合こそまさしく「不思議の勝ち」です。京大のベンチワークの中でラストシリーズのタイムアウトを取るタイミングさえ間違えなければ、京大の大逆転勝利で幕を閉じていたはずです。我々は油断していたつもりはありません。第3節で関西大学に敗北し、「我々は弱い」ということを上級生は認識していました。例年のように『涙の日生』のビデオを見て、京大は「関学だけには絶対に負けへん!」というプライドを持ったチームであると、常に自分たちに言いきかせて練習を積み重ねた結果があの試合です。京大は我々の想像を超えた別のチームになっていました。
 今回取り上げたのは『伝統の関京戦』のほんの一部分です。私自身、その全てを知っているわけではないですが、中学部からFIGHTERSに所属し、関京戦も毎年欠かさず見てきた中で、「気持ちが強い方が勝つ試合」だということの意味は理解しているつもりです。
 我々にとって、今季初となるビックゲームが目の前に迫っています。2敗している京大にとっても、我々にとっても、かかっているものは甲子園ボウルの切符でもなければ、関西1位の座でもありません。お互いの「意地」と「PRIDE」です。関京戦で勝つべくして勝つため、「絶対勝つんや!」という気持ちを研ぎ澄ましていきます。
 皆様には是非我々の「意地」と「PRIDE」をスタジアムで見ていただきたいと思っています。ご声援よろしくお願いいたします。

5合目

投稿日時:2010/10/04(月) 17:10

 私が高等部でフットボールしていた時に、監督の中尾先生はフットボールで日本一を目指す事を登山に例えてお話をされていました。「ライバル校と対戦するのは、高い山に登るようなものだ。その高い山を越えると、より強いライバルが待っている、より高い山に挑戦しなければならい。日本一になるということは日本一高い山を登りきることだ」。また、「山を登っている最中はしんどいし、苦しいが、しんどいときに頑張れば頑張るほど、てっぺんに登りつめたときに最高の景色が見られる」ともおっしゃっていました。今でも心に残っている言葉です。
 登山家が山を登る理由として、「そこに山があるから」という言葉があります。登山のつらさ、しんどさ、苦しさ、そして達成感。全ての意味が込められた言葉なのでしょう。我々が日本一を目指す理由も同じではないでしょうか。「(我々は)FIGHTERSやから」日本一を目指すのです。監督が「FIGHTERSが目指してるのは日本一やねん。日本一になるのが目的やねん。」と、よくおっしゃいますが、入部当初は違和感がありました。その年その年のチームが目標を日本一に設定しているだけで、その結果、周りからFIGHTERSは常に日本一を目指しているチームやと思われるだけで、別に目標が関西一であったとしても、チーム全員がその目標に向かってひとつになって必死に取り組むことができれば、それはそれでいいんじゃないか。学生主体のチームなら、そうあるべきではないのか。と高校3年から大学の1、2年ぐらいまで思っていた時期があります。もちろん日本一になりたいと思っていなかったわけではありません。しかし、学年を重ね、FIGHTERSの歴史を知り、日本一を目指して取り組んでいることにPRIDEを持つようになり、監督の言葉を受け入れられるようになりました。FIGHTERSは未来永劫変わらず「日本一」を目指している。それがFIGHTERSの『PRIDE』です。
 昨年関西大学に敗北した第3節も課題が多く残る試合でしたが甲南大学になんとか勝利し、今チームは日本一の山の5合目に着いたところだと思っています。ご存知の通り、車で来ることができる位置です。しんどいのはこれからです。ここからが勝負です。京都大学、立命館大学、同志社大学、関西大学と続きます。死ぬほどしんどい思いをするかわりに、死ぬほどいい景色を見て、死ぬほどええ男になりたいと思います。
 引き続き応援の程、宜しくお願いします。
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