主務ブログ2025

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人生において幸せとは何か

投稿日時:2012/11/17(土) 11:59

 更新が遅れ、申し訳ありません。
 関大戦に向けての思いを綴るはずだったが、目の前のことに追われ、気がつくと関西大学戦の前日だった。シーズンインしてからというもの、とにかく時間が過ぎるのが早い。初戦の近畿大学戦前夜、不安で寝られなかったことを昨日のことのように思い出す。
 京都大学戦の数日前、練習グラウンドにOB会の方々が来られ、激励の言葉をいただいた。その中でもあの名試合「涙の日生球場」を経験されたOBのお話が心に突き刺さった。
 「現役時代の悔しい思いは40年経った今でも沸々と込み上げてくる。」
 試合や練習で起こるほんの一瞬の出来事で40年間泣き続ける。普通の生活を送っていてそんな思いに浸れることがあるだろうか。今までの人生で体感したことない早さで過ぎ行くこの時間の一瞬一瞬は、そんな熱い思いを抱くことができる。その可能性の大きさからこのFIGHTERSに所属をしていることを改めて幸せに感じた。
 先日、そんな我々と先輩方の思いが詰まった71年間が評価され、西宮市からある賞をいただいた。「西宮市民文化賞」である。西宮市が、学術・芸術・体育・社会事業・生活文化等において功績を残した個人、団体に贈る賞である。今回、我々アメリカンフットボール部FIGHTERSは創部からの71年間の歴史・功績を踏まえての受賞となった。
 受賞会場となった西宮神社会館の風情と格式高い建物、主将・梶原が受け取ったその盾のデザインからは西宮市を支える方々からの「思い」が伝わってくる。FIGHTERSの活動が地域の人々の心を動かしたのだ。
 失礼なことを承知で言わせていただくと、FIGHTERSの活動が内外問わず大きな影響力を持っていることを、引退された先輩方の中にはこの部を離れてから感じられた方も多くいらっしゃるのではないだろうか。現役時代はこの部の活動がどれだけの人に注目され、期待をされているのかを、頭では分かっていても実感を持つという場面は少ないのかもしれない。
 私は役職柄このような式典等に参加し、部外の方と接する機会が他に部員よりも多い。その度に労いの言葉、期待の言葉、お称めの言葉を掛けていただく。だからだろうか。他の部員よりもそれが実感として感じられるように思う。
 我々がやっているのは、アマチュアスポーツだ。プロではない。しかし、この部に所属し、このようなことを感じられること、万単位の観衆の前で私たちの思いをフットボールで表現できること、これは71年の歴史を刻んできたFIGHTERSだからこそ出来るのではないか。
 こんな思いに浸れるのは、人生であと何回あるだろうか。私たちは今、本当に特別な時間を過ごしている。

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今年のFIGHTERSをどんなチームにしたいのか

投稿日時:2012/11/01(木) 22:12

 先日の京都大学戦は多くのご声援ありがとうございました。27-7で勝利したこの試合の振り返りから。
 試合前の我々は緊張と不安とで、なにか淀んだ空気が漂っていた。スタンドからでもそれを感じ取られた方は多かったのではないだろうか。全員ではないにしろ、試合前練習の段階でも手に取るように緊張が伝わってくる後輩が何人もいた。私を含め、4年生は、そんな後輩たちの緊張が少しでも解れればと、声を出し、私を含め、ほほ笑みかけることを意識する者も数名いた。しかし、その空気を完全に取り払うことが出来ないまま試合前の練習を終えた。
 今年初めて、試合直前に「Fight on, KWANSEI」を歌った。目を閉じると、今までの、特にこの1年間のことが走馬灯のように頭の中に駆け巡る。やり残していることも多くあった。「まだ、終わりたくない。終わってはいけない」。そんな気持ちで歌い終えた。
 しかし、それでも空気は変わらない。試合は我々のキックオフで始まった。京大の第1シリーズ、いきなりランでロングゲインを許す。タックルが決まらない。相手の思い描いたようにドライブされていたように思う。サイドラインからフィールドに声をかける声色も焦りと不安とがにじみ出ていた。
京大の空気に成りかけていたその時、ロールアウトした京大QBにサックを決めたのが主将・梶原だった。一気にサイドラインの重い空気が吹き飛んだ。
 この京大戦前日、我々4年生はホテルに泊まり、話し合う時間を持った。その席で梶原は「俺が空気を変えるようなPlayをする。見ていてくれ」と4年生に話していた。偶然か、必然か、彼はその言葉通り、フィールドで主将としての威厳とプライドを私たちに見せつけてくれた。
 今年の2月の終わり、私は主務に立候補する際に「主務」について考えていた時のことである。次のような言葉に出会った。
 「主将はフィールドでのキャプテン、主務はフィールド外でのキャプテンである。」
 梶原が今年のチームの主将としてその役割を、試合のフィールドで果たしてくれたことに嬉しく、そして誇らしく思った瞬間だった。
 「梶原を主将に選んで良かった。」
 私をはじめ、多くの部員もそのように感じた瞬間であったのではないだろうか。
 転じて、私はどうだろうか。
 試合終了後、梶原にそんな姿を見せつけられ、私は主務としての役割を果たし切れているのだろうか。自問自答を繰り返していた。
 もちろん、私が主務としての役割について幾度となく考えたことがある。特に考えの転換があったのは、夏の初め頃だろうか。その時からは「今年のFIGHTERSをどんなチームにしたいのか」を考え、行動するようになった。
 「FIGHTERSの4年生ならそんなことを考えるのは当たり前」かもしれないが、私はチームで一番そのことを考えて、部員1人1人に訴えていきたい。それが私の考える主務としての役割でないか。なにも答えが出たとは思っていないが、それを考えることが、私にとって主務として生きていく上でのヒントになるのではないか。
 監督がよくおっしゃる言葉に「一人前の人間になれ。」がある。下級生の頃からよく耳にしてきたが、下級生の頃は「フットボール=一人前」となる意味が分かっているようで、分かってはいなかった。
 今もその真髄の意味が私に理解できていると言うのは恐れ多いが、私の中ではっきりしていることは「FIGHTERSのフットボールを通して1人1人が『一人前』になる」という思いが強くあることだ。
 私がこんなことを言ってしまうと矛盾するように聞こえてしまうようだが、「挨拶」から始まり、「モラル、マナー」のこと、「どんな人間になるか」ということまでをいちいち言われるのは、仲間にとっては不快かもしれない。「何様や!」と思われることもあるだろう(私のもの言いにもその原因がある場合が多いが…)。
 「そもそも、フットボールで勝つために活動しているのに、モラルやマナーがなんだ」と考えてしまうかもしれない。確かに我々はフットボール部であり、モラル・マナー部ではない。しかし、そのような「細かいこと」にまでこだわり、それをもとに高め合うことで、良い意味での摩擦が生まれ、それが信頼を生み、みんなの心が集まって、強い絆となると私は信じている。
 そもそも、我々は日本一を目指す人間が集まった集団である。
 「ここは頑張るが、こっちでは頑張らない」。そんな考えの人間がフットボールの頂上の景色を臨めるとは思えない。なぜか。フットボールは、ほんの小さな事が原因で試合の勝敗を大きく左右してしまうスポーツだからだ。日々の学生生活においても細かいところまでこだわる人間は、フットボールにおいても細かい事をとことん追求していく人間になれるのではないだろうか。
 そして、そんな人間の集団、こだわりの集まりは、自分たち自身のプライドになる。フィールドにおいて相手チームを上回る「強いチーム」になれるだろう。
 私自身、次の決戦に向けてどんな「人間」になるのか。とことん追求していきたい。

◆追記◆
 関大戦への意気込みは別に書くことにします。更新、頑張ります!
 その次節の関西大学との試合は、11月11日(日)@神戸ユニバー記念競技場 14:00キックオフです。当日券をお買い求めいただいてもご観戦いただけますが、並ぶ時間と労力を省くためにも、当日券よりも200円安い、前売り券のご購入を検討されてはいかがでしょうか。
 前売り券、ご購入のご相談は、090-3859-3339(部室・携帯)主務・鈴木までお電話くださいませ(もしくは、http://kgfighters2012a06kansai.peatix.com にてお買い求めください)。
 是非、会場まで足を運んでいただき、我々のフットボールをご観戦ください。
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