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徳島大学、青山直樹氏来校
1997/03/24
徳島大学のアメリカンフットボール部がファイターズの練習を4日間見学。同大学の医学部に在籍している青山直樹氏(1995年関学社会学部卒、主将)も同行して懐かしい顔を見せた。
青山元主将の近況
青山元主将は、1995年に卒業し、翌96年の春に国立徳島大学医学部に入学した。
交通事故で下半身不随となった兄を持つ青山は、医療の道へ進むことを早くから決めており、在学中も京都大学医療技術短大部を受験して合格し、本学を中退して新たな道を歩むことを一時は決心した。しかし、仲間の説得で中退を思いとどまり、部活動に復帰して93年の甲子園ボウル優勝などに貢献した。94年には主将を務め、連覇はならなかったものの、フットボールに取り組む姿勢はチームの模範であり、象徴であった。
卒業後は再度受験して合格した医療技術短大部に通いながら、もともとの希望である医師の道を目指して受験勉強を始めた。しかし、授業との両立は困難で「本当にふらふらになった」ため、数ヶ月後に休学届けを出して、受験勉強に専念。多くの友人は「無謀すぎる」と諭したが、「ここで諦めたら悔いが残る。一年間だけ精一杯努力して勝負をかけよう」と決めた。
その後の半年間は、「睡眠3時間で、1日に17、18時間勉強した」と言い、「食事もパンを買ってきて食べながら勉強していた」という。そして翌春、希望通り徳島大学の医学部に合格を果たした。体重は、現役時から20㌔以上減って73㌔まで落ちた。「やっぱり負けた悔しさがあって頑張れたんだと思う。あの半年は初めて本当に勉強したと胸を張れます」と当時を振り返っていた。
現在は一年生で一般教養課程が中心のため、関学で修得した単位が認められ、授業も少ないらしい。学費と生活費を自分で稼ぎながら、割と余裕のある生活をしているようだ。ただし、来年からは解剖などが始まり、忙しくなるとのこと。徳島大学のアメリカンフットボール部を指導する時間的な余裕はないようだが、今回は人づてに頼まれて、母校との交流の仲介役を買って出た。
米沢新主将とともに食事をする機会があって、いろいろなアドバイスをしてくれた。現役のときの寡黙な印象に比べると、多くの経験談を話してくれて、少しイメージが変わった。掴み取った自信が、また少し彼を変えたのだろう。
(この項、小野宏 本人には無断)
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